36協定(さぶろくきょうてい)の締結・届出
法定労働時間、法定休日に労働者を労働させる場合には、「時間外労働、休日労働に関する協定届(三六協定)」を締結し、所轄の労働基準監督署へ届け出しなければなりません。届け出を行わずに時間外労働等が行わせていた場合は、6ヶ月以下の懲役又は30万円以下の罰金に処せられることがあります。
時間外労働・休日労働は必要最小限にとどめられるべきものです。
労働基準法では、時間外労働・休日労働を無制限には認めていません。36協定は、労使がこのことを十分に理解したうえで締結する必要があります。
延長時間の限度
36協定で定める時間は、適用除外業務を除いて、最も長い場合でも次の表の限度時間を超えないものにしなければなりません。
期 間 | 一般労働者の 限度時間 |
1年単位の変形労働時間制の 対象労働者の限度時間 |
1週間 | 15 時間 | 14 時間 |
2週間 | 27 時間 | 25 時間 |
4週間 | 43 時間 | 40 時間 |
1箇月 | 45 時間 | 42 時間 |
2箇月 | 81 時間 | 75 時間 |
3箇月 | 120 時間 | 110 時間 |
1年 | 360 時間 | 320時間 |
(適用除外)
次に掲げる事業又は業務については、延長時間の限度の規定は適用されません。
1 工作物の建設等の事業
2 自動車の運転の業務
3 新技術、新商品等の研究開発の業務
4 季節的要因等により事業活動若しくは業務量の変動が著しい事業若しくは業務又は公益上の必要により集中的な作業が必要とされる業務として厚生労働省労働基準局長が指定するもの
特別条項付き協定
臨時的に限度時間を超えて時間外労働を行わなければならない特別の事情が予想される場合に次のような特別条項付き協定を結べば、限度時間を超える時間を延長時間とすることができます。
一定期間についての延長時間は1箇月45時間、1年360時間とする。ただし、通常の生産量を大幅に超える受注が集中し、特に納期がひっ迫したときは、労使の協議を経て、6回を限度として1箇月60時間、1年420時間まで延長することができる。この場合の割増賃金率は、1箇月45時間を超えた場合又は1年360時間を超えた場合は○%とする。
この場合、次の要件を満たしていることが必要です。
- 原則として延長時間(限度時間以内の時間)を定めること。
- 限度時間を超えて時間外労働を行わなければならない特別の事情をできるだけ具体的に定めること。
- 一定期間の途中で特別の事情が生じ、原則としての延長時間を延長する場合に労使がとる手続を、協議、通告、その他具体的に定めること。 一定期間の途中で特別の事情が生じ、原則としての延長時間を延長する場合に労使がとる手続を、協議、通告、その他具限度時間を超える一定の時間を定めること。
※なお、平成22年4月からの労基法改正により、労使で特別条項付き36協定を結ぶ際には、新たに
- 限度時間を超えて働かせる一定の期間(1日を超え3ヶ月以内の期間、1年間)ごとに割増賃金率を定めること
- 1の率を法定割増賃金率(2割5分以上)を超える率とするよう努めること
- そもそも延長することができる時間数を短くするよう努めること
が必要になります。
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